青い果実の実る頃には

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映画から学ぶもの ~ペーパーバード 幸せは翼にのって~

ネタバレあり!

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幸せを掴むために必死で生きる、父子の関係を超えた師弟の愛の物語




スペインのエミリオ・アラゴンが、初監督を務めた珠玉の作品。1930年代のスペイン内戦から1940年代の軍事政権下のマドリードを舞台に、厳しい時代を生き抜いた芸人たちの心意気を熱く語る。相棒、師弟、劇団、マドリードの街で暮らす人々それぞれの交流を通して描かれる、彼ら弱者市民の誇り高き生きざまは深い感動を与えてくれる。

あらすじは、 豊かな暮らしとは言えないが、家族三人で幸せに暮らす喜劇役者のホルヘが、仕事帰りにスペイン内戦の爆撃に遭うことから始まる。家路を急ぐホルヘの目に飛び込んだのは、焼けた家とすでに亡骸と化していた愛する妻と息子だった。その後、彼はマドリードから忽然と姿を消す。内戦が終結した1年後、マドリードの劇団にふらりと戻って来たホルヘを、コンビのエンリケは温かく迎え、また役者の仕事に精を出す。ある日、彼らは戦時中に両親を失ったミゲルという少年と出会い、師弟関係を結ぶ。3人の演技が功を奏し、劇団は波に乗っていくものの、同時に危険も迫っていくのであった。

去年ヒューマントラスト有楽町で観た思い出の作品。全体的にまとまっており、流れもよく、駆け引きがあったり騙されたりするところもあって非常におもしろかった。特に、衝撃のラストの後、ミゲルの顔が少年から高齢者へと変わり、現代のマドリードに移るシーンは涙なしでは観られない。
年老いた少年ミゲルは喜劇役者の大スター、もはや人間国宝として舞台に立っていた。戦争のない自由な世界でプロの役者として人々を楽しませる日々。その生は、ミゲルにとってどんなに輝かしいものだったことだろう。彼が、最後の公演のために楽屋で準備をしていた時に考えていたこと。それは自分を育ててくれた師であり、父であったホルヘのことだった。自分がこのように幸せに生きていられるのは彼という翼に乗せてもらったおかげ。「いままでありがとう。行ってくるよ」という言葉を胸に、舞台へと上がり、聴衆に向けて話し始めるミゲル。彼は舞台を通して次の世代の人に生きる意味の大切さを説き始める。
いろんな人によって生かされている喜び、幸せ。次の世代を翼に乗せて運ぶ愛。改めて考えさせられた。
一見の価値はある。
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by komei115 | 2012-01-26 19:39 | Movie