青い果実の実る頃には

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映画から学ぶもの ~キツツキと雨~

ネタばれ注意

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少しだけ寛容に、少しだけ勇敢に。そして少しだけ人を信じてみる。そうすれば、きっと雨も上がるんじゃないかな。




「南国料理人」の沖田修一監督による、ちょっと無骨な樵(きこり)の漢と、ちょっと気弱な新米監督のおとこの出会いと交流を描いた物語。第二四回東京国際映画祭において審査員特別賞を受賞している。

あらすじ
腕は一流だが、少し不器用な樵の克彦(役所広司)がひょんなことから映画のロケで来ていた監督の幸一(小栗旬)、スタッフと出会い、映画製作の手伝いに巻き込まれていく。無理な頼みを次々言われ、終いに文句まで言われ、散々な目に遭い苛立つ岸だったが、ラッシュ(編集未完のポジフィルム)の観賞会に渋々赴いた時、映画作りとそれを仕切る新米監督に興味が湧く。一方、自分の作品に自信が持てず、スタッフに振り回されっぱなしの気弱な幸一はどこかやる気がなく、ある行動に出た・・・。


映画作りに協力したことで、自分の知らない世界があって、そこで罵声を浴びせられながら一生懸命働く若者達がいることを知った岸。幸一という名前の監督がどんな思いで映画を作るのかと考えると同時に、息子の幸一(高良健吾)の仕事への姿勢に対しても少し寛大になっても良いんじゃないかと思うようになる。
一方、映画制作の仕事に対する姿勢を親のように叱ってくれ、助言してくれ、褒めてくれた克彦に対し、段々と打ち解けていく幸一。弱い自分に打ち勝ち、自信とやる気を取り戻したことで身の入った撮影をしていく。
ふとした出会い、それもお互いに苦手な人物だと思っていたのに、交流することで変わっていく。相手のことも自分のことも。大きな事件があるわけでもないし、大きな変化でもない。小さな気付きと、小さな変化だ。だけど、この一歩ってとても大きなものだ。二人で甘い物を食べた時、そこには絆が生まれていた。

映画を作るという楽しさ、おもしろさ、大変さが全面に出ていた。
克彦が生み出したつむじ風がいつの間にか村中の人も巻き込んで台風のようになっていく。みんながゾンビのメイクで日常を過ごすさまは観ていて吹き出した。こんな映画作りが実際に地方で行われれば、人と人が映画で繋がり、町興しにもなってさぞ楽しいだろう。
終始笑わせてもらった。三谷幸喜の様な畳み掛ける笑いではないが、人のちょっとした仕草や言動に微笑んでしまう。温かな笑いを出させる作品だ。
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by komei115 | 2012-02-29 22:48 | Movie