青い果実の実る頃には

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映画から学ぶもの ~光のほうへ~

ネタばれ注意!

072.gif072.gif072.gif072.gif☆  4.2/5

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2011年公開作品(映画は終了。レンタル可)。



映る世界が灰色の絶望であっても、見える現実が真っ暗などん底であっても、いつだって子どもの笑顔は聖なる希望の灯台だ。光のほうへ、光のほうへ。手を伸ばせば、きっと愛に触れられる



デンマーク「ドグマ95」の映画運動でも知られる『セレブレーション』のトマス・ヴィンターベア監督による、心に深い傷を抱えたまま大人になった兄弟が、どん底の人生から再び光を見いだそうともがくヒューマンドラマ。本作は第60回ベルリン国際映画祭、デンマーク・アカデミー賞など多方面で高い評価を受けた。



あらすじ
アルコール依存症の母親のもとで悲惨な毎日を過ごしていたとある兄弟の少年時代。彼らの唯一の心の拠り所は幼い弟の育児だったが、その弟も死んでしまう。これを機に何もかもを失い、人を愛する術も、愛される術も知らずに育った彼らは、大人になって互いにかかわりを持つことなくそれぞで別々の人生を送っていた。しかし、未だに苦悩を抱えて生活していた兄弟は、突然の母親の訃報をきっかけに再会し、再び気持ちを通わせようとしていくが……。


兄弟のたどる運命は限りなく過酷で棘の道だ。希望なんてどこにもない。しかし、それを穏やかな眼差しで映し出されていることで、絶望に翻弄されながらも、孤独や不安で淀んだ闇の海の底から再び光を求めてもがき、這い上がろうとする兄弟の後ろ姿はトゲはあってもどこか優しい。例え、それが間違った方向に行こうとも、必死になって手を伸ばし、失った愛をつかみ取ろうと、そして生きようとする彼らの生き様に胸が打たれる。
この作品はカタルシスとまではいかないが、物語のラストで何かを理解し、スッキリとした表情を見せる兄がある子どもに名前の由来を教えるシーンは観ているこっちもすぅっと気持ちが晴れていく。
無垢な嬰児の笑顔は、他人の子であっても微笑ましく、汚れた心を浄化してくれる。それが家族ならなおさら光が降り注がれ、この子のために何かをしてあげたいと希望に打ち震えるのではないだろうか。
育児放棄や、幼児虐待といった絶望的なニュースが流れる現在に一筋の光差し込む作品である。
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by komei115 | 2012-04-28 21:33 | Movie