青い果実の実る頃には

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映画から学ぶもの ~運命じゃない人~

ネタばれ注意!

072.gif072.gif072.gif072.gif☆  3.7/5

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2004年公開作品(レンタル可)

ある一夜の物語。5つの物語がパラレルに進行し、パズルのピースのように少しづつ謎が解き明かされていく新感覚ラブサスペンス




監督は本作が劇場用長編デビュー作となる「アフタースクール」の内田けんじ。2005年カンヌ国際映画祭へ出品され4部門を受賞した作品。

あらすじ
どこか草なぎ剛主演の「いいひと」を思い出す、外見も内面も典型的な「いい人」宮田。そんな純粋で内気な彼をはがゆく思っていた友人で私立探偵の神田は、いつまでも前の彼女のことを引きずっている彼のために、レストランで1人で寂しそうに食事をしている女性をナンパするが・・・。


どこにでもいる気弱そうなサラリーマン宮田武は、人から頼みごとをされても断れず、どんなに騙されても疑うことを知らない“日本人らしい日本一のいい人”だ。そんな彼が、振られた彼女を忘れるため、ほんのちょっと勇気を出して一歩前進した一晩のほのぼのした物語・・・と思いきや、である。そのまま物語はいきなりレーンを飛び越え、予想もつかない展開へと私たちを連れ出していく。一見主人公である宮田が過ごした一晩を、彼を取り巻く人々の視点から見ていくことにより、まったく違う夜に変わっていくのです。テンポよく回転していき、面白さは加速していく。一つの物語では全く見えてこなかった事件の数々、お互いの意外な関係性、そして彼らを翻弄するあるモノの行方が明らかになっていき、まるで新しいピースの発見とそのピースがどんどん作品の完成に向けてはまっていくようなカタルシスがもたらされる。そしてすべての謎が解けた時、清々しいまでの爽快感と、宮田の純情が起こす小さな奇跡に、ちょっぴり幸福に包まれるに違いない。
「運命じゃない人」。このタイトルのセンスが実にすばらしい。一人の主人公の視点からは見えてくるものは限られるが、それが5人集まるとこんなにも一夜の出来事が膨らむのかとワクワクさせられる。そう、私たちのだれしもが「運命じゃない人」なのだ。世界のピースの一欠片として機能し、それぞれがそれぞれの主観で限られた物語を作っている。もしかしたら、現実でもこういった一人の主観を越えたサスペンスフルな出来事が当たり前に起きているのではないか。なんてことを考えるとまた少し人生に彩りが加えられるのだ。
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by komei115 | 2012-05-03 19:39 | Movie