青い果実の実る頃には

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映画から学ぶもの ~僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.~

ネタばれ注意

072.gif☆☆☆☆  1/10(10段階評価に変えました)

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2011年公開作品(レンタル可)



申し訳ないが、私はこの作品を好きになることはできない。しかしながら、感動する・面白い映画について改めて考えさせられた



『同じ月を見ている』の深作健太監督が、現役大学生・葉田甲太の体験記を元に映画化したもの。カンボジアの子どもたちのために学校を建設しようと奔走する実話の青春ストーリー。

あらすじ
医大生のコータ(向井理)は友人たちと楽しい学生生活を過ごしていたが、何か日常に物足りなさを感じていた。そんなある日、海外支援のパンフレットに目が止まったコータは、すぐに知り合い全員に「カンボジアに学校を建てよう!」とメールを送る。活動を本格化させていく中で、そこには想像以上の現実が待ち構えていた。


はじめに申し訳ないが、酷評させていただく。
いっそのこと書かない方がいいかとも思ったが、述べたいこともあり、評価する中で気づかされることもあったので。
向井理ファンの方、すみません。

カンボジアの非情な現実を目の当たりにした若者たちが、学校建設ボランティアを通して自分自身と社会を見つめ直す姿が共感を呼ぶ・・・とは思えない。この作品で共感してほしくない。
本作品はドキュメンタリータッチで描かれている割に、大部分が役者の演技という中途半端な演出が目立つ。
だからこそ、カンボジアの悲惨な現状でさえも「劇場」にしか映らない。大学生の物語を強調として描くのか、真実としてのノンフィクションを強調して描くのか、このような重々しいテーマでははっきりさせるべきである。これではカンボジアの人々が浮かばれないだろう。そして、なぜに今どきの旬な俳優をこれでもかと使うのだろうか。イケメン達が見つめるカンボジアはなおさら現実感が湧かない。

はじめは、それでもこの映画から海外支援ボランティアに興味を持ってくれる学生がいれば、それもアリなのかとも思った。
それも承知の上で、商業映画として作ったのかと。
しかし、説明口調等くさいセリフ、クラブの勧誘など不必要な場面の多用、テーマに沿わない恋愛要素、そしてそれらを上手に(手荒に近いが)終焉へと持っていく。
あまりにも出来過ぎて、どこか綺麗なストーリーは登場人物全てをウソ臭くさせる。彼らが泣いて訴えても、怒りで感情をぶつけても、私には全く伝わってこなかった。
そういった内容だから、タイトルも全く評価できない。「僕たちは世界を変えることができない。だからみんなで笑顔をつくった」っておかしくないか。論理が飛躍しすぎていて何が言いたいのかわからない。作品を観終わっても私の頭に疑問符が残るままとなった。
一つ言えることがあるとすれば、世界が変えられないことなんてない。世界は変えられる(というか常に変わっていく)。世界を見つめる自分がどう変わるかによって。

希望を伝えたいのか、諦めているのか。それを個人の視点で赤裸々に語れていれば、まだ観ることもできただろうが、誰の視点で何をどう伝えたかったかが最後まで分らなかった。非常に良いテーマだっただけに残念で仕方がない。
ふんだんに盛り込んでしまったが故に中途半端になってしまった映画は、感動することもなく、面白味もないことが露呈されている。やけにわかりやすく親切で、バラエティーに富んだ物語よりも少々無骨で、テーマ一点へと突き抜けた作品の方が深みがあって面白いというのを痛感させられた。
長々と気分を悪くさせるようなことを書き連ねてしまったが、もしこれで逆に興味をもたれた方は見ていただきたいし、既に鑑賞し高評価している方は是非とも反論していただきたい。
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by komei115 | 2012-05-15 21:43 | Movie