青い果実の実る頃には

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日日是思慮 その62

「田植え」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべるか。私としてはその言葉通り水田に稲の苗を植えつける作業のことを指す言葉でしかないと思っていたし、多くの方もきっと私と同じ答え方をするのではないだろうか(そうであってほしい)▼しかし、今の若者はそうではないようだ。「田植え」とは「つけまつげを部分的につける」ことを意味する。部分的な「つけま」をつけることが田植えのように見えるそうで、「今日の田植えうまくいった」「田植えに時間かかってさ~」などと使っているらしい▼他にも「与謝野る」(ヘアスタイルが乱れている様子。与謝野晶子の「みだれ髪」から)、「おこ」(怒っていると軽い感じで言うこと)、「出オチ」(お笑い用語。最初がピークで後は痛々しい雰囲気になること)、「ソロ充」(一人で楽しむことができる人)などといった言葉が飛び交う。意味がわかっていないと、もうちんぷんかんぷんである▼若者言葉は常に流動する。そこには、いつの時代も大人に対する反抗や仲間内だけの共通言語としての意識が内在していよう。私が学生の頃は「KY」や「シュール」などの言葉が流行り、一昔前は「チョベリバ」や「チョーMM」など、その前になると「ナウい」「ヤング」になるのだろうか。いずれにせよ、その時代を象徴するような数多くの若者言葉が生まれては死語になっていった▼さて、最近の若者言葉を受けて、大学のゼミで若者言葉を一冊の本にまとめる作業をしているところもある。「親の世代にも若者言葉を知って欲しい」ということで、言葉を選定、分類して学生たちが解説を付けて発行、学内などに配るとのことだ。若者言葉から社会の風潮を掴んだりするのも面白いかもしれない▼しかし、言葉は文化の根底である。最近の流行語ばかりに目を奪われて多用すると、目上の人から「巧言令色、鮮し仁」という印象を与えることにもなりかねない。若者言葉もいいが、古き良き、美しく、清らかな言葉たちも少なからず知っておきたい。「那由多(なゆた)」、「玉響(たまゆら)」、「紐帯(ちゅうたい)」、「不知火(しらぬい)」や外来語の「麦酒(ビール)」、「珈琲(コーヒー)」など(以前「日本語の作法」 外山滋比古著 で述べたが)は今も死語にならずに輝きを放っている。
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by komei115 | 2012-06-24 22:37 | Column